前回の続きで、小松菜のお話です。
前述したように、様々な地域で様々な味で楽しまれてきた小松菜ですが、その栄養価はどのようになっているのでしょうか?
緑黄色野菜の代表格である小松菜の注目すべき栄養成分はやはりカロテン含量。
図1に見られるように、ほうれん草より若干劣るものの、その他の緑黄色野菜やアブラナ科の野菜と比較しても圧倒的なカロテン含量です。
そして、ほうれん草に勝る栄養素がビタミンC含量や、カルシウム含量。
また小松菜は鉄分も豊富です。
鉄はカルシウムと並んで、不足しがちな栄養素の代表選手。
小松菜をたくさん食べる事で足りないミネラルも補うことができるのです。
また小松菜のチカラが十分に発揮されるのは、旬である冬。
旬の時期と旬でない時期の小松菜のチカラは、どれくらい異なるのでしょうか?
おいしさ(Brix糖度)、栄養素(ビタミンC含量)、機能性(抗酸化力)の3つの項目で、夏と冬の小松菜を比較してみました。
その結果、圧倒的に冬の小松菜にチカラがあることが分かりました(図2~図4)。
そしてこれは何年やっても同じ結果となったんです。
この事からも、旬の野菜のチカラは、数値にしっかり現れると言えますね。
いくつもの日本の冬を、それぞれの地で越してきた小松菜。
その中味や特性を知り、来年のお正月には懐かしい故郷の大地で育まれてきた味を是非お雑煮のお共としてご賞味ください。
